【建設キャリアアップシステム】会社にとってどんなメリットがあるの?その(1)
”選ばれる”会社になるチャンスをつかむ
カードを作ることで、従来は見えにくかった技能者のキャリア(経験)が客観的に見えるようになる技能者へのメリットがある一方で、技能者が所属する下請事業者にとっても建設キャリアアップシステムはメリットがあります。
(1)優秀な技術者が多い会社であることが一目瞭然に
下請事業者、つまり、専門工事会社は技能者の集団です。建設キャリアアップカードは技能者の実力を示すものですから、所属する技能者のレベル=その会社の実力となります。これまで元請事業者や上位の下請事業者がなんとなく把握していた専門工事会社の実力が、カードによって客観的になります。
現時点では建設キャリアアップシステムの制度そのものの歴史が浅いため、ほとんどの人が持っているのは「レベル1」のホワイトカードであり、会社による差がつきにくいものの、近い将来、カードの種類で施工能力の差がはっきりと見えてくる時代はくるでしょう。他社との差別化を図るには、技能者の就業履歴を1日でも多く貯めるために、システム導入を早くスタートすることが重要なのです。
また、最近は1つのゼネコンからの受注が多い専門工事会社であっても、別のゼネコンの受注を受ける機会が増えております。ゼネコンの立場からすると、付き合いの少ない専門工事会社の施工能力を判断することは非常に難しいため、専門工事会社に所属している技能者達の実力を客観的に示す建設キャリアアップシステムは、施工能力の判断に大いに役立ちます。
そして、最近は住宅やマンションを購入する際にデベロッパーや施工者の名前を重視する人が増えております。したがって、建設キャリアアップシステムにより専門工事会社の施工能力が見える化されることにより、デベロッパーや施工者だけでなく、専門工事会社の施工能力もセットで重視され、物件選びの決め手になる日が近い将来おとずれることでしょう。
(2)若い人材を採用するきっかけになる
国土交通省によれば、現在、現場で働く技能者は約330万人おります(※大手ゼネコンからのみ集計した人数ですので、実際にはもっと多いと思います)。しかしながら、そのうち25%が60歳以上であり、あと10年もすれば多くの人が引退してしまうため、若手人材を呼び込むことは各建設会社のみならず業界全体にとっても喫緊の課題です。
若手人材に入社してもらうために国土交通省が「新3K(給料・休暇・希望)」を打ち出しましたが、この3点は建設業の弱点であるとも言えます。
建設キャリアアップシステムが目指すのは、技能者の能力(特に経験)を見える化することで処遇改善と技能者自身が将来のキャリアパスを描けるようにすることですから、建設キャリアアップシステムが若手人材のモチベーションを高める仕組みに貢献することは間違いないでしょう。
建設業に限らず、若手人材が就職先を考える際に自分の将来を描くことができる会社は魅力的な会社となります。建設キャリアアップシステムを導入し有効活用することが、会社の魅力を高めるきっかけになりうるのです。
【建設キャリアアップシステム】会社にとってどんなメリットがあるの?その(2)
この記事を書いた人
建設業許可サポートオフィス千葉
行政書士 鳥羽政臣
公式サイトhttps://kensetsu-kyoka-support.com/
千葉県野田市出身。早稲田大学政治経済学部を卒業後、10年間、上場企業の財務部に勤務。その後、海外起業した後、地元に行政書士事務所を開業。
開業当初から地域密着で建設業許可を専門に取り扱い、特に千葉県の東葛地域(柏、松戸、野田、流山、我孫子、鎌ヶ谷)や市川、船橋での許可取得の実績多数。
自らが起業した経験から、忙しい経営者に寄り添うため、無駄の無いサービスの提供をモットーとしている。
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