【建設キャリアアップシステム】:カードをつくるとどんなメリットがあるの?その(2)
④カードがあなたの履歴書になる
前のページでご説明した背景から生まれたのが建設キャリアアップシステムです。
技能者の皆様はシステムに登録して建設キャリアアップカードを入手しさえすれば、あとは毎日、現場でカードリーダーにタッチするだけで、「どんな現場で、そんな立場で、どんな作業内容で、どのくらいの期間仕事をしたのか」のデータが蓄積していくわけですから、カードがあなたの履歴書になるのです。
また、カードを入手しさえすれば、以下のメリットも受けられます。
経験とスキルが自動的に貯まる
カードにはICチップが内蔵されており、カードをタッチすることで、カードを通して経験とスキルが自動的に貯まっていきます。
現場が変わっても記録が引き継がれる
別の現場が始まっても、自分のカードはそのまま使えます。就業履歴はカードを蓄積した時点から蓄積されていくので、現場の数が増えるにつれて徐々にキャリアアップしていく仕組みです。
見たい時に自分のデータを確認できる
貯まった経験とスキルのデータは、登録時に一人一人に与えられる技能者IDとセットで記録されております。スマホやパソコンを使って簡単に自分のデータを確認することができます。
ですので、例えば転職時に作る履歴書や実務経歴書の代わりになるのです。
⑤技能者の経験に応じて給料アップになる
「資格」は目に見えやすいキャリアである一方で、「経験」は目に見えないキャリアです。それに普通作業員や軽作業員のように、資格制度がない職種もありますので、それらの職種では、技能者の実力を経験でしか測ることができません。
しかし、カードで経験を蓄積していけば、もし初めての現場に入ったときに「この人は〇カ所の現場で職長の経験があるのか」とわかれば、たとえ資格をもっていなくてもキチンと評価してもらえるはずです。
現在、技能者の経験やスキルの向上は必ずしも給与アップに結び付いてはおりませんが、技能者の持つ経験・スキルにふさわしい処遇をしていこうという機運が国を挙げて高まっています。したがってそう遠くない将来、技能者の経験に応じて給与を引き上げるといった仕組みも整っていくと思われます。
【建設キャリアアップシステム】:カードをつくるとどんなメリットがあるの?その(3)へ続く
この記事を書いた人
建設業許可サポートオフィス千葉
行政書士 鳥羽政臣
公式サイトhttps://kensetsu-kyoka-support.com/
千葉県野田市出身。早稲田大学政治経済学部を卒業後、10年間、上場企業の財務部に勤務。その後、海外起業した後、地元に行政書士事務所を開業。
開業当初から地域密着で建設業許可を専門に取り扱い、特に千葉県の東葛地域(柏、松戸、野田、流山、我孫子、鎌ヶ谷)や市川、船橋での許可取得の実績多数。
自らが起業した経験から、忙しい経営者に寄り添うため、無駄の無いサービスの提供をモットーとしている。