【建設キャリアアップシステム】会社にとってどんなメリットがあるの?その(2)
(3)国が専門工事会社の施工能力を「見える化」
国土交通省は建設キャリアアップシステムを使い、専門工事会社の施工能力を「見える化」する検討を2020年4月から既に始める旨を告知し既にガイドラインを出しております。
※ガイドラインの詳細はコチラ
ガイドラインの趣旨は「人を大切にして施工能力が高い専門工事会社が適正に評価され、選ばれる環境を整えること」であり、それにより「技能者の処遇が改善される業界への改革」を目指しています。
従来は日ごろから付き合いのあるゼネコンや上位の下請事業者のみが専門工事会社の施工能力を把握しておりましたが、国がガイドラインを作り施工能力を見える化し、建設会社のみならず専門工事会社の施工能力を住宅等の発注者である個人ユーザーも含め全ての人が把握できるようになりますので、画期的な取り組みと言えます。
現時点で、以下の評価項目が公表されております。※「見える化」評価基準の具体例はこちら
上表を簡単にまとめると、全ての会社を対象とした「共通項目」として以下3項目を中心に会社が4星ランクで評価されます。
・「施工能力」:技能者の人数や実績
・「コンプライアンス」:法令順守や社会保険加入状況など
特に、この中で「施工能力」は建設キャリアアップシステムと関連が強い項目で、見える化する指標には、建設キャリアアップカードの保有人数やレベルごとの人数、所属技能者全体に占める各レベルの割合などが挙がっております。
(4)経営事項審査への加点
公共工事に携わる専門っ工事会社にとって直接的なメリットとしては、建設キャリアアップシステムの導入による経審の加点です。
レベル3:「技能士1級」同等のレベルとして評価し、2点の評点を付与
なお、今後、システムの普及が進んでくれば、建設キャリアアップシステムの導入は加点要素ではなく入札参加要件に盛り込まれていく可能性もあります。
【建設キャリアアップシステム】会社にとってどんなメリットがあるの?その(3)へ続く