建設業許可:造園工事業で許可を取りたい!
造園工事に該当するもの
「造園」という単語は、明治以降、欧米から入ってきた”Landscape Architecture”の和訳であり、「園を造る」、つまり、庭づくりのことで、個人の庭や公共の公園、庭園、道路などに緑地などを築造し、植生を復元する仕事が工事です。
『造園工事』の種類は多く、具体例としては以下になります。
・植栽工事~土工事を伴う植栽工事と基盤整備、植生復元工事、緑地育成工事などのことを指します。また樹木、芝生などの植物を育成する際の支柱の設置なども含まれます。
・地被(ちひ)工事~芝生やコケ類などを設置して地面を覆う工事です。
・景石工事~庭園に欠かせない景石を設置する工事で、石の大きさによってはクレーンなどの大型重機を使う場合もあります。
・地ごしらえ工事~伐採作業後に残った木の枝や先端部、低木、雑草などを集めて整理する作業で、廃棄物処理だけでなく、表層土の流出の防止や、苗木への養分の供給源とする目的があります。
・公園設備工事~公園内の設備工事、整地、樹木の植栽、花壇や噴水の施設の設置、休憩所などの休養施設、遊戯施設の設置などを含めた公園を築造する工事です。
・広場工事~広場の修景工事、芝生の植生、運動広場の整備などの工事です。
・水景工事~噴水、人工滝、自然池、ミスト、モニュメント噴水、推計施設の設計・施工、メンテナンスなどを行う工事で、水質保持のためのろ過施設、殺菌設備も同時に設計・施工します。
その他、ビルの屋上・壁面や道路の緑地化、植生の復元も造園工事の仕事です。
ちなみに、壁面緑化の歴史は明治時代まで遡り、現代では緑化にを行うことによって、緑による癒しの効果の他、ヒートアイランドの緩和や省エネ効果も期待できるそうです。
また、造園の歴史は古く、その時代ごとに生きる人々の文化や思想を反映しやすいものです。すなわち、造園の歴史=日本史なのだと私は思ってます。
ここで歴史をご紹介すると長くなってしまうので、ご興味ある方は以下のページをご覧いただけますと嬉しいです。
日本文化をディスカバリー! 【造園の日本史】 ←ここをクリック
一緒に取得したい業種
一般建設業で『造園工事』で専任技術者になるには
資格で申請
以下の資格のいずれかを保有している場合には、『造園工事』の専任技術者(※特定建設業の場合は別)になることができます。
・1級造園施工管理技士
・2級造園施工管理技士
・技術士『建設・総合技術監理(建設)』
・技術士『建設「鋼構造物及びコンクリート」・総合技術監理(建設「鋼構造及びコンクリート」)』
・技術士『森林「林業」・総合技術監理(森林「林業」)』
・技術士『森林「森林土木」・総合技術監理(森林「森林土木」)』
・技能士『造園』(2級は+実務経験1or3年)
・登録造園基幹技能者
・登録運動施設基幹技能者
学歴+実務経験で申請
以下に関する学科を卒業後、高卒であれば5年以上、大卒・高専卒であれば3年以上の『造園工事』に関する実務経験があれば、一般建設業における専任技術者になることができます。
・土木工学
・建築学
・都市工学
・林学
実務経験のみで申請
資格や学歴がない場合であっても、『造園工事』に関する10年以上の実務経験があれば、一般建設業における専任技術者になることができます。
※剪定、枝打ち、草刈は『造園工事』には含まれず、建設業の実務経験には該当しませんのでご注意ください!